成功へのカギ

『適切な一貫したルール』と『継続』

トレーニングがうまくいかない!?
あきらめないでください!​!

​トレーニングを1か月ほど続けて(*)も、ほんの少しの変化も現れない場合は、その方法は残念ながら適切に鳥さんに伝わっていないと言えるかもしれません。この場合アプローチの見直しが必要です。

トレーニングにはいくつかの成功への”カギ”があります。

うまくいかないのは何かしらの理由があります。
こんな時は、以下の項目ををご確認いただき、今一度トレーニングの見直しをお勧めいたします。

*改善できるのが1か月という意味ではなく、最初の行動の変化が現れることを指します。行動に変化が現れて定着するためには、対象の行動にもよりますが、1か月程度かそれ以上のお時間が必要になる場合もあります。

【大切】トレーニングを行う場合、まずは鳥さんが健康に問題がないかどうかについて、必ず健康診断を受けていただくことをお勧めします。

報酬(ご褒美)は適切?

【選び方】

[食べ物の場合] これを見ると小躍りするくらい​大・大・大好きな食べ物ですか。
[おもちゃの場合] チュドン!とこれめがけてまっしぐら!してくれる存在ですか。
[モノの場合] おもちゃ以外のチュドン!と駆け寄ってくる存在。タオルやぬいぐるみ、座布団etc(発情対象以外)

繰り返しのトレーニングのご褒美は「食べ物」が向いています。
その場にとどまってほしい体重測定やケージに入る​トレーニングの場合は、”おもちゃ”や”モノ”も使えます。

食べ物に執着していなかったり、なかなか大好きな食べ物が見つけられないという鳥さんもいるかと思います。この場合、飼い主さんの声かけやカキカキも十分にご褒美になりえます。
また、食のバラエティーを広げるという意味でも、あきらめずに大好きな食べ物を探っていっていただけたらと思います。

さらに、健康に問題がないけれど食が細いタイプの鳥さんの場合は、お腹が空くほど運動していない可能性もあるので(すべてとはいえませんが)、鳥さんが動いてくれるようなアプローチも必要になってくるかと思います。ぜひ鳥さんの様子を観察しながら無理のない程度にお願いします。

※食欲がない場合、鳥さんの健康に問題がないかも視野に入れていただき、問題ないようでしたら少しずつ好きなものを探っていっていただけたらと思います。

【与え方】(ご褒美が食べ物の場合)

[サイズ] 一口で食べきれる大きさに砕く。1回で与えるご褒美のサイズは、鳥さんの鼻の穴の​大きさくらいが理想的です。また、ひまわりの種のように脂肪分が高いけど鳥さんが大好きな場合は、下記のようにすることで、1粒で何回もチャンスが生まれます。
下記のご褒美はほんの一例です。

◎ムキえん麦(オーツ麦)の場合:半分に。指で簡単に折ることができます。
◎ひまわりの種(小粒)の場合①:ハサミで1/2に切る。1粒で2回のチャンスに!
◎ひまわりの種の場合②:ひまわりの種の殻を剥いて小さいサイズに砕く。1粒で4~5回のチャンスが生まれます。
[タイミング] 望ましい行動の直後!遅くても3秒以内!10秒以上経過してしまうと、鳥さんは関連付けができないことも研究されています。
[見極め] 鳥さんの反応が悪い場合、今使っているご褒美は本当に鳥さんにとって価値があるものですか?飽きたりしていませんか?​他のご褒美でトライ!

トレーニングは適切?

[セッション] 空腹時が最適。満腹状態ならいくら​大好きな物でも受け取ってくれないことも。ただし、空腹過ぎるとかえってイライラする場合もあるのでご注意を。
[頻度] 毎日じゃなくてもOK。​飼い主さんもムリのない範囲で。鳥さんにも乗り気じゃない時もあるので無理強いは禁物。
[環境] 緊張する場所だとダメ。リラックスし過ぎてもダメ。
[長さ] 1回のセッションの切り上げタイミングは鳥さんが飽きる前に!

トレーニングを行う頻度は、毎日やればゴールへの到達はそれだけ早くなります。でも、鳥さんにも飼い主さんにも都合があると思いますので、週1回のトレーニングでも鳥さんは覚えてくれます。ただし、トレーニング以外の時でも接し方は一貫したルールが大切です。

その他のポイント

①トレーニングに集中できない場合、トレーニングの妨げになっているモノはありませんか?

②​設定しているハードルは高すぎませんか?⇒ハードルを今よりも下げてみて再挑戦。

③上記②とは逆に、設定しているハードルは低すぎませんか?⇒低すぎても、鳥さんはつまらなくなってしまうようです。ハードル(課題)の設定は「ほんのちょっぴり難しい」くらいが最適です。​

④ご褒美の価値がなくなっていません?
エサ入れに常にご褒美が入っていると「いつでも食べられる」状態なのでご褒美の価値がなくなってしまいます。

⑤何をしたらいいのか指示が分からなくはないですか?
鳥さんの名前を連呼し過ぎたり、応援のつもりの掛け声はかえって鳥さんを混乱させてしまいます。

⑥​ルールは一貫していますか?
複数人で暮らしている場合、共通の認識と実践が必要です。

⑦鳥さんのペースに陥っていませんか?
鳥さんがあっちを向いたら飼い主さんも移動して、さらにこっちを向いたらまた飼い主さんも移動してなど、人の立ち位置を変え過ぎるとそれが遊びになる場合も。

​⑧無理強いしていませんか?
鳥さんにも都合があって、「今はやりたくないなぁ~」の時もあります。こういう時は無理強いせず「じゃあまたあとでね~」と、時間を空けて再度おうかがいを立ててみてください。強制してしまうとトレーニングが楽しくないものになってしまいます。

​プラスα​『環 境』

​毛引き、自咬改善や発情抑制の場合、上記トレーニングに加えて、鳥さんをとりまく環境を整えていく必要があります。
また、飼い主さんの無意識な「動き」自体も、客観的に観察してみて敢えて変えてみることで、鳥さんの反応が変わる場合もあります。この「動き」に関しては、こちらのブログで事例をご紹介させていただきたいと思いますので、ご参考にしていただけたらと思います。

以上となります。

鳥さんのトレーニングでうまくいかない場合は何かしらの理由があるとみて、上記ポイントを参考に見直しをお願いいたします。

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