シロハラインコさんの呼び鳴き改善トレーニング

(2019年6月9日 Allopreenのブログからお引越し)

5月25日に、NPO法人シェ・ワゾー様主催のセミナーにて、僭越ながら講師を務めさせていただきました。その時にご参加いただいた飼い主さんより、「試してみました!」とのご報告をいただいたので、ご紹介させていただきます。

セミナーでは、事前に参加者の方々からアンケートをお寄せいただき、セミナー当日は、①咬みつき改善、②呼び鳴き改善、③発情抑制、④ダイエット、⑤フォージングについてお話をさせていただきました。テーマによっては、会場となったオアシスさんの鳥さんたちのご協力を得て、実践の様子も可能な限りご覧いただける内容を目指し、主催者のシェ・ワゾー様と何度も話し合いを重ねて作り上げました。各テーマに関しては、やはりそれほど深く掘り下げられる時間がなかったのですが、ご家庭で実践していただけるように、できるだけ具体的な内容をお話させていただきました。

今回、ご報告をいただいたののは、2羽のシロハラインコさんと暮らしていらっしゃる飼い主さんからです。

早速次の日から、シロハラインコの呼び鳴き対策をしてみたのですが、効果覿面でした!

実践してみたのは、大きな声で叫んでる時は応答せず、小さな、または可愛い鳴き方をした時は応答する、時にはこちらから誘い水のように可愛い鳴き声を出してみる、というものです。

「鳥さんは無駄なことはしない」と仰っていた柴田さんの言葉を頭において、初めの一週間は強化週間だと思い、顔を洗ってる時も、歯を磨いてる時も、小さく鳴いた時はできる限り応答しました。 そしたら絶叫の頻度が明らかに減りました!

今後もいろいろと試していきたいと思います。 また是非関西にいらしてくださいね! お会いできるのを楽しみにしてます!

我が家のシロハラインコ2羽は、これまで家事や用事をしている間、ずっと気が狂ったように叫び続けていて「こんなに鳴かせてごめんね。でも今は出してあげられないからね」と思いながら、ひたすら絶叫に耐えていました。 何度かいろいろなセミナーや勉強会に参加したこともあるんですが、受講中は「よし!やるぞ!」と思っていても、家に帰るとすぐに「やっぱり無理だな」と諦めてしまってました。

今回、柴田さんのセミナーは具体的な実践方法も詳しく話してくださり、根気よくやってみようという思いが強まったので、家に帰ってからすぐに実践することができました。 レジメをいただけていたのも有り難かったです。 家に帰ってからも、レジメを見ながら、セミナーで聞いたお話と照らし合わせて、実践することができました。

今後も継続して、頑張っていきますね! ありがとうございました!


以上です。

すぐに実践していただいたようで、私としてもとても嬉しいです。

呼び鳴き改善について、セミナーでは、おおまかに以下のことをお話させていただきました。

1)そもそも、鳥さんは声でコミュニケーションをとる生き物なので、全く鳴かないように、などということはできない。鳥さんは一年を通じて、発情の時期もあったりするし、一日の中でも雄叫びの時間が必要になることもあるけれど、いわゆる、大声を出した時に、鳥さんにとってメリットとなる結果を関連付けさせない接し方で、呼び鳴きに発展させないことが必要だと考える。

2)呼び鳴き改善は、鳥さん側にもこれまでの経験と実績があることから、最初の1か月程は一貫したルールの元、徹底したトレーニングが必要となる場合がある。つまり、10回の望ましい行動に対しては10回のご褒美が必要となる。鳥さんが関連付けできてきたかなと思ったら、だんだんご褒美の出現率を下げていく。

3)まずは、飼い主さんが許容できる範囲の鳴き声とそうでない鳴き声について、まずは飼い主さん自身のルールを決める。

4)許容できる範囲の鳴き声の時はご褒美をあげる。このご褒美には飼い主さんの反応も含まれる。場合によっては、ケージから出してあげるなども含まれる。

5)許容できない鳴き声に対しては、ご褒美はなし。その代わり、鳴き止むまでひたすら待つのではなく、飼い主さんの方から、こういう鳴き声で鳴いてね~と口笛などで誘う。その結果、鳥さんも許容できる鳴き声に変わったら、すかさずご褒美をあげる。

6)その他、呼び鳴き改善の場合、複数人で暮らしている場合は、家族みんなのルールの取り決めと、一貫した接し方が必要である。複数羽がいる場合や小さいお子さんがいる場合の呼び鳴き改善は、なかなか難しいことも併せてお伝えした。

簡単に書くと上記のようなトレーニングを、呼び鳴き改善の時に用いています。

鳥さんは、鳴き声でコミュニケーションをとっていることから、鳥さんから姿が見えないところに移動する場合は、飼い主さん側から、ここにいるよー、大丈夫だよーという風に、声掛け、あるいは口笛を吹いてあげることで、コンタクトコールができ、鳥さん側も安心してくれることもあるようです。

今回のシロハラインコさんの飼い主さんは、まずはできるところから実践してくださったのだと思います。そして、飼い主さんの教え方が適切だったからこそ、鳥さんの行動に変化が現れたのだと思います。これからもぜひ、鳥さんたちとの知恵比べを楽しみながら、トレーニングを続けていただけたらいいなと思っています。

今回のセミナーを主催し、企画・運営してくださったNPO法人シェ・ワゾーの皆様、会場をお貸しいただいた鳥カフェオアシス様、そして、ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!

トレーニングは何よりも、適切な方法で、一貫したルールの元、継続することが必要です。このどれが欠けてもうまくいかないと思います。またの機会にぜひ皆様の経過報告をお聞かせいただけましたら嬉しいです。そして、またお会いできますことを楽しみにしています!

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