鳥さんとの暮らしをより楽しくより健康に
はじめまして。バードトレーナーの柴田です。
インコ、オウム、フィンチ、ローリー、ロリキートなどの飼い鳥との暮らしは、とても楽しく癒しを与えてもらう反面、悩まされることにもたびたび遭遇するのではないでしょうか。そんな時に役に立つ手法が、応用行動分析学に基づくトレーニング法です。このトレーニングは、人側の思いを一方的に鳥さんに押し付けるのではなく、鳥さんらしさを尊重しながら最も押しつけがましくない、適切に伝えられる方法であると言われています。これには鳥さんの生活環境を整えることをはじめ、観察のポイントに気づくことなども含まれています。これまで約300羽以上の鳥さんたちから教えてもらったことを基に、応用行動分析学の手法を用いることでより適切に鳥さんに人側の気持ちを伝えられるのではないかと思っています。また、ボディランゲージでたくさんのことを伝えてきてくれる鳥さんの気持ちにも近づける方法であるとも考えています。
応用行動分析学は誰にでもできる方法であると言われています。しかし一方で、うまくいかずに挫折してしまう方も…。このうまくいかない理由は、鳥さんには個性があり、ついつい飼い主さんが人目線で判断してしまっていることが考えられます。トレーニング法はいたってシンプルではありますが、ちょっとしたコツやポイントがあり、このちょっとした部分が実はトレーニングの成果を大きく左右する部分であると感じています。
トレーニングの原理は同じでも、100羽いたら100通りの道のりが。
鳥さんに合わせたトレーニングや、コミュニケーション、お世話等々、凝り固まった思い込みや勘違いを解き、科学的な解決策と技術を通じて鳥さんとのよりよい暮らしのヒントとなりましたらうれしいです。応用行動分析学に基づくトレーニングは至ってシンプルですが、目の前にいる鳥さんに応用することが必要です。ここでは鳥さん個別相談(対面・オンライン)をご利用の鳥さんたちにご提案してきた様々な事例をご紹介してまいりますので、おうちの鳥さんに合わせて応用していただくヒントにしていただけましたらさらにうれしいです。

トレーニングについて、詳しくはコチラをご覧ください!
プロフィール
長崎県佐世保市出身。
2006年にABAトレーニングと出会い、小型から大型のインコ・オウムを相手に実践を重ね、経験を積む。
「Living and Learning with Parrot」
「PBAS」
「Living and Learning with Animals」
(いずれもSusan Friedman博士主催)オンラインコース課程修了。
白色オウムのエキスパートと呼ばれるShauna Robertsに師事。
300羽以上の鳥さんたちを相手に様々な事例を体験。
2017年に飼い鳥専門病院併設ショップ(神奈川県横浜市)から、地元の長崎県佐世保市を経て、2020年11月大阪に拠点を移す。「治療より予防」を、そして飼養環境全般の向上を目指して、鳥さんと飼い主さんがより楽しくより健康に暮らすためのお手伝いを、行動学という観点からお手伝いしていくことが目標。
トレーニングに加えて、鳥さんのQOL(生活の質)向上のため、ないなら作ってしまおう精神で、小型~中型の鳥さん向けのフォージングトーイの考案・製作にも力を入れている。
ミッション
鳥さんの行動には全て理由がある
トレーニングは、人と鳥さんとをつなぐ大切なコミュニケーション手段の一つです。
人側の要望を一方的に押し付けるのではなく、鳥さんの意思も尊重しながらおこなっていくPositive Reinforcement(ポジティブレインフォースメント:正の強化)を用いています。
適切でない方法でアプローチを続けても改善には向かわない、あるいは時間ばかりがいたずらに過ぎていくだけでしょう。
まして、適切な方法でなかったにもかかわらず、「やってみたけど全く効果がない!うちの鳥は頭が悪いから?」と、鳥さんに責任を一方的に押し付けるのはフェアではありません。
Positive Reinforcement(ポジティブレインフォースメント:正の強化)とは、褒めるトレーニングです。この科学に基づく方法を使って適切にトレーニングを行えば、鳥さんは学習をしてくれます。この、最も押しつけがましくなく、鳥さんの意思を尊重した方法を一人でも多くの飼い主さんに知っていただき、鳥さんと楽しく、健康に暮らしてもらえること、それを目標に活動しています。
「行動とは、動物が備え持っているものではない。行動とは、動物が振る舞い、観察できることである。問題行動は存在せず、あるのは問題となる場面であり行動はその一つの要素に過ぎない。」
~Susan Friedman博士より~
メッセージ
あきらめたらそこで終わりです
なんといってもトレーニングの一番の先生は、これまで出会ってきた300羽以上の鳥さんたちです。凶暴などと呼ばれて恐れられていた鳥さんや、10年以上引きこもりだった鳥さん、人や人の手を怖がっていた鳥さんなどなど、そんな鳥さんたちや飼い主さんたちから多くのことを教わってきました。
そして、はじめは「うちのコ頭が悪いから…」、「どうせやってもムリでしょうか」という飼い主さんたちが、トレーニングを重ねていくと「こんなに頭が良かったなんて!」「こんなことができるようになりました!」と、鳥さんのいい意味での変貌ぶりに驚かされている姿はとても印象的でした。鳥さんの変貌と書きましたが、変わったのは飼い主さんの方なのです。もし、あきらめてしまっていたら、鳥さんの変化も引き出せなかったでしょう。
これまで、小型から大型の鳥さん相手に、咬みつきや呼び鳴き、毛引き、自咬、発情、引きこもりなどの行動の改善や生活環境の改善に取り組んでまいりました。
Positive Reinforcement(ポジティブレインフォースメント:正の強化)トレーニングは決して難しくありません。基本的なルールに則り、成功させるためのちょっとしたコツが必要です。このコツさえ押さえることができれば、誰にでもできるトレーニング法です。
問題行動で悩んでいらっしゃる方、または、今は特に問題はないけれど、鳥さんとの暮らしと関係性をより良くしていくための方法を知りたいという方も、お気軽にご相談ください。
一緒に取り組んでまいりましょう。
とり部メンバー
森岡 小百合(埼玉県在住)
バードトレーナー育生講座第一期生・会社員

愛鳥のQOLを考えるとき『ペットの鳥』としての幸せを考えます。賢く、置かれる状況を即座に判断して自分にとって常に最善の選択をする鳥らしさはペットとして過ごす日々にも垣間みられます。愛鳥のQOL向上を目指しそれが叶ったと実感できたとき、どれだけ些細なことであっても飼い主自身のQOLも向上すると感じています。
様々なことを相互に享受して共生するこの毎日が永遠に続きますようにと願いながら、頭の片隅では愛鳥の寿命や自分の寿命と健康、ライフステージによる暮らしの変化、また災害などの不可抗力による環境変化など、どのような形であれいつかは必ず訪れる別れを予感し、目を逸らし押し込めたくなるような後ろめたいような気持ちになります。
とり部の活動の一部には、わからないから得体の知れない将来の不安について、課題を具体化し、さまざまな専門家と連携して、時には法的に時には科学的に、それぞれの飼い主と愛鳥を全体最適で解決へ導く取り組みがあります。不安が軽減することは飼い主のQOLを向上させ、きっと相互に享受する愛鳥へも恩恵をもたらします。
もしわたしと同じように愛鳥との楽しい暮らしの中で、ぼんやりと将来の不安が頭の片隅で見え隠れしているなら、まずは現状を把握するところから、一緒に声に出して考えてみませんか?解決の糸口はとても身近なところにあるかもしれません。
愛鳥の将来を自分のために自分が納得できるように準備しておくことができれば、本当の意味で目の前の愛鳥と真っ直ぐに向き合うことができ、愛鳥をより鳥らしく、ビジービークで幸せな『ペットの鳥』でいさせてあげられると思っています。
みらい(愛知県在住)
バードトレーナー育生講座第二期生・介護支援専門員・歯科衛生士

皆さんこんにちは!
オカメインコ4羽と人間の家族と暮らしているみらいと申します。
皆さんと同じ様に、私もうちの子が大切で愛おしくて、この子たちが快適に過ごすにはどうしたらいいかな?と日々考え自分なりに環境を整えてきたつもりでした。
でも災害のニュースを見たり、また自分が歳を重ねるにつれ「本当に今の準備で大丈夫?」と考えるようになり、そんな時に出会ったのがとり部です。
こちらで出会った方々との交流の中や学びの機会で得た知識を少しでもうちの子たちの「安心」に繋げていきたいなと思っています。みんながうちの子の安心を整えれば、沢山の鳥さんたちの安心に繋がると思います。
皆さんも、私たちと一緒に自分の事やうちの子の事をもっと深く考えてみませんか。
監修・著書
「コンパニオンバード No.16」”白色オウム”(誠文堂新光社)
「はじめてのインコ飼い方・育て方」(学研プラス)
「インコと飼い主さんの事件簿」(誠文堂新光社)
「ALL BIRDS(オールバード)」”白色オウム”(インターズー)
「これ1冊できちんとわかる しあわせなインコとの暮らし方」(マイナビ出版)
「インコ&オウムのお悩み解決帖」(大泉書店)
読売新聞「ペットライフ」にコラム掲載(2018年2月計4回)
「鳥暮らし」(東京書店)”咬みつき改善”(2019年10月~)
「マイナビおすすめナビ:オカメインコ用シード/ペレット、セキセイインコ用シード」(2019年~2020年)
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